★☆Passenger *minami*☆★

宝塚OG*71期生の真琴つばささんが大好きです。真琴つばささんのことを中心に私の日常も綴ります。

☆diary☆日陰のアネット… 2017年『にんじん』真琴つばささん

新橋演舞場で上演中のミュージカル『にんじん』ですが
8月27日の千秋楽に向けてのラスト・ランが始まりました。

こちらは、初日前のゲネプロからの映像でしょうか?
まだ、ここではご紹介していなかったので
改めてご紹介します。

2017年版『にんじん』のダイジェスト映像です。
youtu.be

現在の『にんじん』は、この初日の頃より
全体がとてもレベルアップしています。
久しぶりに、こちらの映像を観ましたが
特に、真琴つばささんが演じるアネットの進化が一目瞭然でした。
ワンピースの着こなし、髪型、歩き方、立ち姿
そして、声の出し方と使い方。
すべてにおいて、何段階もアップしています。
そして何よりも、アネットの存在の出し方が変わってきています。
場面ごと、主になる人によって、
また、そのときの空気感を素早く察知して
アネットは、その存在感を絶妙に変えています。
変えている… というよりも
自在にコントロールしているとしか思えません。

『舞台は生物である。』
これは、真琴つばささんが、日々とても意識していることです。
『生物』… イキモノ?ナマモノ?と
どうでもいいことが、すごく気になる私は
舞台を含めたあらゆるエンターテイメントは
すべてが『生きているもの』であり
『生のもの』であると思っています。
生命力と躍動感。
それらは、エンターテイメントの生命線であると言っても過言ではないと思います。
そして、いつの時代も伝えているものは『愛』。
いろんな形の愛情が、エンターテイメントの根底にはあります。

話が逸れてしまいましたが… (;^_^A
真琴つばささんは『生』という特別な場を
とても大切にしているんだな…と私は感じています。
生だから… その一瞬一瞬すべてが特別なもので
同じものは一つもない。
だから、そのときのキャストや客席の空気感、そこから表出する想いの違いで
舞台が微妙に変化することを、とてもよく知っています。
そこに、並々ならぬ拘りを持っているのは、
舞台は神聖なものであるという敬意と
お客さまへの愛情の表れなのだろうと思います。

今回のアネットは
2幕では愛らしく軽快なリズムで歌い踊る場面がありますが
厳密に言えば、この場面の主は
秋元才加さんが演じるエルネスティーヌです。
全体を通して、アネットが主になる場面は
1幕では最初の食卓の場面への導入部
2幕もまた、2幕最初の食卓の場面への導入部で
すべてが歌のみで表現されています。
中心になる芝居の主になることはない。
ですが、この全体を通して脇に徹しているアネットが
とても光ります。
舞台上のアネットの居る場所は
スポットの当たらない日陰が殆どです。
こんなにスポットの当たらない場所で演じるのは
宝塚の下級生以来ではないでしょうか?

宝塚時代は自らが発光体のように(笑)
強い輝きを持って、
神々しいオーラで客席を魅了したマミさん(真琴つばささん)でした。
劇場すべての光を纏い、駆け抜けるパワーは
誰よりも強く真っ直ぐで
その強さと真っ直ぐな輝きは今も全く衰えることなく
寧ろ、その輝きは宝塚時代よりも
より強く広く鮮明になりました。
その強さと輝きは、今の舞台『にんじん』では
舞台を支える力として
また、舞台上の一人一人をより魅力的に輝かせる力として
お客さまには、あたたかい陽射しとなり、
その輝きの形を自在に変えて、より深く魅了する。
そして、アネットの真っ直ぐな想いは
珠玉の輝きを放っています。
今まで、強い役が多かったから… と
マミさんはおっしゃっていましたが
ここまで台詞も殆どなく、
スポットの当たらない場所が定位置の役は、なかったですよね。
その場所で、しっかりと全体を支えて
女中アネットとしての心情や役割を的確に表現できる真琴つばささんは
天才としか言いようがない。
ただ、マミさんの天才の形は、
持って生まれた勘の良さだけではなく
努力型の天才なんだろうな… と思うのです。
試行錯誤が趣味なのか?と思うほどのストイックさ。
それが、舞台人である真琴つばささんの核であるのだと思います。

アネットが一人で歌う場面は、いずれも食卓です。
あたたかく柔らかな照明に照らされて
アネットの心を表しているようにも感じます。
ですが… ルピック家の全員を迎えた食卓は真逆で
暗くて寂しさを感じる。
その暗い照明のなかにいるアネットは
闇を照らす灯のようです。
また、その暗い照明は
アネットの想いを包み、中立でいさせてくれるのです。
表情だけではなく、
アネットの存在すべてで語る真琴つばささんの心豊かな表現は
とても繊細であたたかく、
手に取るように確かに伝わります。

次回は、この食卓でのアネットを中心に
書いてみたいと思います。(*^^*)



つ・づ・く… ヾ(´∀`*)ノ





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